青春とは何だ!?

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『アオイホノオ』というドラマ。

漫画家を夢見て北海道から大阪芸大に進学した主人公、焔モユルは根拠のない自信家だが、その自信は学内のライバルたちによって幾度となく崩される。しかし根っからのポジティブ思考によって持ち直す。まさに七転び八起きのそんな主人公の話。原作者、島本先生の大学生時代を元に書かれた漫画原作だ。

 

今更だけど、このドラマのDVDを一気に観た。
観たっていっても受動的ではなく、嫁さんが柳楽優弥さんの演技を観たいとのことで、ついでに。

・・・ついでのつもりだったが、ドハマりした。

 

これ、めちゃくちゃ面白いじゃないか!!

 

いや、ただ面白いというより痛いぐらい共感できるのだ。主人公のメンタリティが10〜20代ぐらいの自分にとてもよく似ていて変な恥ずかしさも感じた。じつに心をえぐる作品だ。

例えば主人公のモユルが、同じ一回生の庵野ヒデアキ(のちのエヴァンゲリオンの監督)の自主短編映像を観て、その完成度に衝撃を受け、打ちのめされてしまうシーン。このドラマではこういった心情が度々出てくる。その度に若かれし頃の自分と、主人公焔とを同調させてしまった。

打ちのめされたなら、それを燃料として自分を奮起させるというモユルの性格はとても好感が持てるものだったし、そのような環境にいられる彼はきっと幸せで、恵まれた環境なのだろう。(もちろん当の本人はその瞬間はそんなこと思わないだろうが。)

と、ここまで書いて、(言葉は悪いが)たかだかドラマの主人公、作られた脚本通りのキャラクターにそんな思い入れはナンセンスだ!とバカバカしく、少しこっ恥ずかしくなった。そして読んでくれた方もそう思ったかもしれない。けれど本当にそのぐらい感情移入してしまったのだ。それがこの作品の素晴らしいところだった。

 

最終話のサブタイトルは『青春とは何だ!?』だった。

在学中からめでたく漫画家デビューを果たしたモユルは初の原稿料を手にしてバイク屋へ、憧れのバイクを買いにゆく。このバイク店の店主は、『アオイホノオ』原作の島本先生が扮していた。(これがまたとても良い味が出ていた。)

店主は、このバイクに乗ってどこへ行きたいか尋ねると、モユルは「とりあえず大学に」と答えるのだが、彼は「ちがうぞ!このバイクで明日へ向かって走るんだよ!!」と激励するのだ。これはお話的には面白いシーンなのかもしれないけれど、妙に心に残るシーンであり、セリフであった。

 

青春とは何だ。青春とは、自分にとってもそんなだった。原稿料でバイクは買ってはいないが。

 

 

 

 

 

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  1. kiryu_panhu1

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